和式トイレを工事なしで洋式にする方法|据置式便座の選び方と介護保険で1,500円〜

和式トイレは、しゃがむ・立ち上がるという動作が必要なため、足腰が弱くなるといちばん早く使えなくなる場所です。トイレが使えなくなることは、そのまま在宅生活の継続に関わります。

「洋式にリフォームするしかないのか」と考えがちですが、工事をせずに洋式へ変える方法があります。和式便器の上に据え置くタイプの便座です。

この記事では、その選び方と、介護保険を使った場合の費用を整理します。

この記事でわかること

  • 工事あり・工事なしの費用と工期の比較
  • 据置式便座を選ぶときの2つの確認事項
  • 介護保険は購入(年間10万円枠)で、1割負担なら数千円
  • 据置式が向かないケース

工事する場合としない場合の比較

据置式便座(工事なし)洋式へのリフォーム工事
費用1割負担で1,500〜3,000円ほど15万〜50万円
工期即日2〜5日
使う制度特定福祉用具販売(年間10万円枠)住宅改修(20万円枠)
温水洗浄機種による付けられる
掃除のしやすさ△(隙間ができる)◎
元に戻せるか戻せる戻せない
賃貸住宅そのまま使える大家の承諾が必要

まず据置式で様子を見る、という進め方ができるのがこの方法の強みです。使ってみて「やはり本格的に工事したい」となれば、そのときにリフォームを検討すればよく、住宅改修の20万円枠も温存できます。


ここからは、実際に選ぶときの確認事項です。

工事不要で段差があるタイプの和式トイレを洋式トイレに変更できます。
据え置くだけで可能。足腰が弱くなり和式便器では困難な方に対して安価に簡単に立ち座りがしやすい洋式便器へ変更できます。


 まずは、取り付けできるか寸法を確認しましょう。



商品選定やトイレ内の環境で気を付けることは、

①サニタリエースを置いた時の便座の高さを確認して選定しましょう。

また、和式便器の場合のトイレ内自体のスペースは狭い場合があるため、

②サニタリエースを設置した時でもスペースがあるか確認しましょう。


介護保険を使えば1割負担になるため、1,500円から3,000円ほどで洋式便器に変えられます。


2つの確認事項をもう少し詳しく

① 置いたあとの便座の高さ

和式便器には、床とほぼ同じ高さの据え置き型と、一段高くなった段差タイプがあります。段差タイプの上に据置式便座を置くと、便座がかなり高くなります。

便座の高さ使い勝手
高すぎる足が床につかず、踏ん張れない・不安定
ちょうどよい足の裏が床につき、膝が約90度
低すぎる立ち上がりがつらい

足が床につくかどうかが判断の基準です。足が浮くようなら、高さの低い機種を選ぶか、足元に踏み台を置く対応が必要になります。逆に立ち上がりを楽にしたいなら、少し高めが有利です。

② 置いたあとに残るスペース

和式トイレは、そもそも室内が狭いことが少なくありません。据置式便座を置くと、その分だけ前後の余裕がなくなります。

  • ドアが閉まるか…内開きのドアだと当たることがあります
  • 座ったときに膝が壁に当たらないか
  • 介助者が入れるか…介助が必要なら、横に立てる幅が要ります
  • 立ち上がるときにつかまる場所があるか

とくに内開きのドアは要注意です。入ったあとにドアを閉められない、倒れたときにドアが開けられない、という事態になります。

費用(介護保険を使う場合)

項目内容
区分特定福祉用具販売「腰掛便座」
対象要支援1〜要介護5(要介護度の制限なし)
限度額年間10万円(4月〜翌年3月)
自己負担の目安1,500〜3,000円ほど(1割負担の場合)
購入先指定を受けた事業者から購入すること

注意:ネット通販やホームセンターで買うと保険の対象になりません。同じ商品でも、都道府県の指定を受けた事業者から購入しないと支給されません。必ずケアマネジャーに相談してから購入してください。

あわせて検討したいもの

  • トイレの手すり…立ち座りの支えに。壁付けなら住宅改修の20万円枠、置き型ならレンタルで対応できます
  • ドアの引き戸化…内開きで困っているなら住宅改修の対象になりえます
  • ポータブルトイレ…夜間だけ間に合わないなら、こちらも購入対象です

据置式便座は購入(10万円枠)、手すりの工事は住宅改修(20万円枠)と枠が別なので、組み合わせられます。

据置式が向かないケース

  • トイレが極端に狭い…置いたあとに座れない、ドアが閉まらない
  • 温水洗浄を使いたい…電源とコンセントが必要になり、対応機種も限られます
  • 掃除の負担を減らしたい…据え置くと隙間ができ、汚れがたまりやすくなります
  • 長期的に住み続ける予定…毎日使うものなので、いずれ工事したほうが快適です

これらに当てはまるなら、最初から洋式へのリフォーム工事を検討したほうが結果的に満足度が高くなります。

よくある質問

Q. 掃除はどうすればいいですか?

A. 便座を持ち上げて、下の和式便器も定期的に洗ってください。据え置いたままにすると隙間に汚れがたまります。取り外しやすい機種を選ぶと手入れが楽です。

Q. ぐらつきませんか?

A. 正しく設置すればぐらつきません。ただし和式便器の形状に合っているかが前提です。寸法を測って合う機種を選んでください。使い始めてぐらつきを感じたら、すぐ事業者に連絡を。

Q. 家族も同じトイレを使いますが問題ありませんか?

A. 使えます。取り外しできるので、必要なときだけ設置するという使い方も可能です。ただし毎回付け外しするのは負担なので、常設できるかを確認しておきましょう。

Q. 介護保険を使わずに買えますか?

A. 買えます。ただし全額自己負担です。要介護認定を受けているなら、先にケアマネジャーへ相談したほうが確実に安く済みます。

まとめ

  • 和式便器の上に据え置くだけで工事なし・即日で洋式にできる
  • 確認するのは①置いたあとの便座の高さ ②残るスペースの2点
  • 足の裏が床につく高さが基本。内開きのドアは要注意
  • 介護保険は購入(年間10万円枠)。1割負担なら1,500〜3,000円ほど
  • 指定事業者から買わないと対象外
  • 狭い・温水洗浄が欲しい・長く住むならリフォーム工事を検討

PR
トイレの環境を整えても、夜間の付き添いや排泄の介助は家族の負担が大きい部分です。介護保険のサービスだけでは足りない時間帯を埋めたいときは、保険外の在宅介護という選択肢もあります。
自費の介護サービス【イチロウ】

関連記事

コメント